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CRMツールとは?できることやメリット・デメリットを簡単に解説!

「CRMツールとは何なのか?具体的に何ができるのか?を知りたい」

「ビジネスツールを導入して業務を効率化したいけれど、選び方や活用法がわからない」

本記事では、上記のような疑問をお持ちの方向けに、CRMツールの機能やメリット・デメリットを簡単に解説します。

さらに、CRMツールの選び方や活用法・成功事例も紹介しているため、導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

CRMツールを導入し、顧客との関係を強化することで、ビジネスの成長を加速させましょう。

CRMツールとは?主な機能を紹介

CRMツールの主な機能は、以下の通りです。

  • 顧客情報の管理
  • 顧客分析
  • 営業の自動化
  • アフターサービス

顧客情報の管理

顧客情報は主に以下のようなデータを管理します。

  • 取引履歴(過去の購入や契約情報)
  • 過去のコミュニケーション内容(メールや電話対応の履歴)
  • 氏名
  • 所在地
  • 連絡先

これにより、営業、サポート、マーケティングなど、社内の各部門が最新の顧客情報にいつでもアクセスでき、連携が強化されます。

そのため、社内全体で顧客に対する一貫したサービスを提供でき、引き継ぎなどもスムーズに行えます。

顧客分析

顧客分析機能では、主に以下のようなことができます。

  • 見込み客の抽出:自社の商品・サービスに興味があり、将来的に購入する見込みのある顧客を見つけ出す
  • 購買傾向:顧客の購買履歴から、今後購入する可能性の高い商品を予測する
  • 売上予測:過去のデータを元に、今後の売り上げの見通しを立てる
  • 顧客セグメンテーション:既存の顧客を特性でグループ分けし、各グループへの営業戦略を立てることができる
  • レポート自動作成:顧客行動や営業成績をリアルタイムで可視化

これらの機能を活用することで、より精度の高いビジネス戦略を策定でき、迅速な意思決定が可能になります。

例えば、見込み客にピンポイントでプロモーションを実施したり、売上予測に基づいて在庫を最適化することで、リソースの無駄を減らすことができます。

営業の自動化

CRMにはメール自動配信機能が搭載されているため、ターゲットを絞った営業活動やマーケティングを自動的に行うことが可能です。

顧客の過去の行動履歴を分析して、興味のありそうな商品やサービスのメールを配信するため、効率的で効果的な広告配信ができます。

たとえば、無料トライアルに申請したお客さまに、商品紹介・特典の案内・無料面談の誘導メールを自動配信するといった使い方があります。

さらに、顧客分析によってグループ分けされた顧客ごとに、あらかじめ用意したメールをタイミングよく配信することで、マーケティング活動の効率が向上します。

なお、より営業の自動化に特化したSFA(Sales Force Automation)というツールもあり、CRMと併せて使われることが多いです。

SFAの具体的な機能について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

アフターサービス

CRMツールを活用することで、顧客の情報をもとに一人ひとりに最適なアフターサービスを提供できます。

顧客の特性、購買履歴、問い合わせ内容といったデータを分析し、フォローアップを行うことで、顧客満足度やリピート率の向上を目指すことが可能です。

たとえば、定期点検の時期や買い替えのタイミングを知らせるメールを自動で配信し、サービスをタイムリーに提供することができます。

さらに、クレームの情報を社員で共有することによってトラブルの再発を防げます。

担当者が不在もしくは退職したとしても、他の社員が対応できるため、顧客に対して一貫したサポートを提供できます。

CRMツールのメリット

顧客情報を一元管理できる

CRMツールは、顧客の氏名、連絡先、取引履歴、問い合わせ内容などの情報を一元管理することができます。

そのため、社内のどの部門からでも最新の顧客情報にアクセスでき、一貫した対応が可能です。

たとえば、営業担当者が退職したとしても、他の社員がスムーズに案件を引き継げます。

対応ミスや情報の抜け漏れを防止でき、顧客に対して途切れのないサービスを提供できるということです。

さらに、顧客のデータを全社的に共有できるため、顧客対応や業務効率の向上を期待できます。

重複した連絡や無駄な業務を削減し、営業やサポートの時間を節約することが可能です。

既存顧客へのアフターサービスで契約維持率を向上できる

CRMツールには、既存顧客への営業活動を支援する機能が豊富に搭載されています。

たとえば、メールの自動配信機能です。

単なるメルマガ配信とは違い、顧客の行動や情報に基づいた内容のメールを送信できます。

たとえば、資料請求したお客様に、無料トライアルの案内や割引クーポンを配信するといったことです。

顧客のアクションに合わせて適切な営業メールを送信できるため、効率的なアプローチが可能になり、契約の更新やリピート購入につながります。

さらに、点検時期のリマインダーやサービス更新の通知も自動化できます。

データに基づいたビジネス戦略を立てられる

CRMツールは、顧客に関するデータを収集・分析し、それを基にビジネス戦略を策定するのに役立ちます。

たとえば、顧客を購買頻度や購入単価でグループ分けして、顧客の特性に合わせたアプローチを実施することが可能です。

購入頻度や金額の多い顧客へのアプローチを優先するとか、ライトユーザーを優良顧客へと育成するなどの施策です。

さらに、売上の予測分析機能もあり、過去のデータから今後の売上の見積もりを出すことができます。

これにより、売り上げ目標達成に向けた効果的なビジネス戦略を立てることができます。

CRMツールのデメリット

自社の業務に合うツールを探す必要がある

CRMツールのほとんどは、サービス提供者があらかじめ機能を決定しています。

そのため、利用者は自社の業務に合うツールを探すか、業務内容をツールに合わせて改変する必要があります。

もし、適当なツールが見つからない場合は、カスタマイズ可能な業者に相談すると良いでしょう。

ただし、カスタマイズの内容次第では、高額なコストが発生する可能性もあるため、事前に十分な検討が必要です。

導入・維持コストが発生する

多くのCRMツールは、インターネット経由で利用できるため、導入コストがほとんどかからないのが一般的です。

そのため、初期投資を抑えつつ、短期間でシステムを導入することが可能です。

ただし、月額料金がかかるため、維持費用が発生するというデメリットがあります。

1ユーザーごとに課金されるものが多く、相場としては1ユーザーあたり月額3000円から1万円ほどです。

また、カスタマイズする場合は、導入時に数百万円のコストが発生する場合があります。

定着するまでに時間や労力がかかる

一般的に、新しいシステムを導入してから現場に定着するまでには時間や労力がかかります。

使い慣れていないシステムの操作や、面倒な入力作業に現場担当者がすぐに順応できないためです。

たとえば、営業するたびに会話の内容を細かく記録するのは現実的には難しいかもしれません。

導入したけれど結局使わなくなり定着しなかったという事例もあるようです。

そのため、導入前のトレーニングや運用法を簡略化するといった工夫が重要になります。

CRMツールの選び方:失敗しないための重要ポイント

CRMツール選びで失敗しないためのポイントは以下の通りです。

  • 自社が必要としている機能を搭載しているか
  • クラウド型か自社完備型(オンプレミス型)か
  • 他のツールとの連携性

自社が必要としている機能を搭載しているか

CRMツールを導入する目的を事前に明確しておくことで、どのような機能が必要かがわかります。

たとえば、営業活動の効率化を図りたい場合は、商談の進捗状況や顧客情報を管理できるツールが最適です。

なかには、マーケティング・営業・顧客管理までの機能を搭載しているオールインワン型のツールもあります。

クラウド型か自社完備型(オンプレミス型)か

クラウド型であれば、インターネット経由で利用できるため、導入コストが低いというメリットがあります。

ただし、サービス提供者が機能を設定しているため、カスタマイズ性が低いというのがデメリットです。

自社の業務に合わせてカスタマイズしたい場合は、コストは高額になりますが、自社完備型(オンプレミス型)がおすすめです。

なお、クラウド型にも比較的カスタマイズに対応したサービスもあるため、内容を確認してみると良いでしょう。

他のツールとの連携性

CRMツールは主に営業活動の後半部分を担い、前半部分はSFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)ツールが担当するのが一般的です。

そのため、営業活動全体をカバーするには、SFAやMAツールと連携可能なものがおすすめです。

たとえば、SFAツールで獲得した顧客との関係強化をCRMツールで行うという連携を図れます。

中には、営業活動全体を一つのツールでカバーするオールインワン型のツールもありますが、複雑な業務プロセスには特化型ツールを組み合わせるのも効果的です。

CRMツール活用法

マーケティング戦略で活用する

CRMツールに収集した顧客データはマーケティング戦略に活用することができます。

たとえば、既存顧客に対して購入済み商品の上位モデルを紹介したり、関連商品をおすすめしたりすることです。

このように、CRMツールはお客様一人当たりの生涯顧客価値(LTV:Life Time Value)を向上させるのに役立ちます。

LTVとは、顧客が企業に対して生涯でどれくらいの利益をもたらすのか示す指標です。

CRMを活用し顧客との長期的な関係を築くことで、これを最大化することができます。

お客様一人ひとりに合わせた営業

CRMツールを活用すれば、お役様一人ひとりに合わせた営業が可能になります。

たとえば、顧客の購買・閲覧履歴から、どのような商品・サービスに興味があるのかを分析するといったことです。

こうすることで、関連性の高い広告を配信したり、フォローアップを実施することができます。

顧客のニーズに合った効果的なマーケティングを行い、顧客満足度を高めると同時に、売上の向上も期待できます。

SFAツールとの連携

SFAツールとは、主に新規顧客の獲得を目的とした、営業活動の前半部分を担うシステムです。

例えば、商談の進捗管理やリードのフォローアップの自動化などをサポートします。

そのため、既存顧客との関係強化を目的としたCRMツールとの連携が非常に効果的です。

SFAツールで新規顧客を獲得し、CRMツールで関係を強化することで、営業活動全般を効率化することができます。

営業活動全体をシステム化したい場合は、SFAツールとCRMツールを連携して活用するか、SFA/CRM一体型の製品を利用すると良いでしょう。

CRMツール導入の成功事例

CRMツール導入の成功事例には、以下のようなものがあります。

  • オンライン講座の残席管理をCRMで管理し、業務負荷を軽減し集客機会損失を防止
  • ECサイトにおける顧客行動を基に、ステップメールを配信し、高い開封率を実現
  • オンライン無料保険相談サービスで、アンケート調査にCRMシステムを活用。サービス品質が向上し相談希望者が1か月あたり20%ほど増加

このように、CRMツールを導入することによって、業務の効率化や顧客との関係構築に貢献しているようです。

ただし、CRMツールの効果は導入してすぐに発揮されるわけではありません。

入力作業を怠らずに、正確なデータをコツコツと収集することが成功のカギとなります。

参考:https://www.synergy-marketing.co.jp/blog/crm_showcase

まとめ:CRMツールをビジネスで活用しよう!

本記事では、CRMツールの概要からメリット・デメリット・活用法・成功事例まで、幅広く紹介してきました。

CRMツールのメリットは、業務効率を向上しつつも、既存顧客との良好な関係を築き、さらなるビジネスチャンスを獲得することです。

ただし、入力作業の手間や成果に反映されるまでに時間がかかるなどのデメリットもあります。

そのため、CRMツールをビジネスで効果的に活用するには、自社業務に合ったシステムを導入し、適切に運用することが重要です。

そうすることで、業務成績の向上や顧客との関係強化を自動化できるため、大きな恩恵を得られるでしょう。

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